今の支出を半分に圧縮するためのテクニックとは?

2020/07/14
総務省の家計調査によると50代の勤労者世帯の平均支出は38万円程度だそうです。1ヵ月の生活費が38万円もかかるにも関わらずサラリーマンだった夫が60歳を過ぎて定年退職で働くのを辞めてしまえば収入は激減することになります。

たとえば奥さんがずっと専業主婦で厚生年金にほとんど加入期間がなければ収入は65歳になるまで夫の「特別支給の厚生老齢年金」だけということになり、平均的には10万円前後の収入になってしまいます。さらに夫が65歳になっても妻に厚生年金の加入期間がなければ、妻が65歳に届くまでは夫1人の老齢厚生年金15万円~20万円程度で暮らすことになってしまいます。

40万円近い生活を一気に10万円とか15万円程度におさえなくてはならないことになるわけです。企業年金が付いたとしても中小企業の企業年金では3万円程度といわれています。大企業の平均で月額6万3,500円、大企業の従業員であれば平均で厚生年金と合わせて20~25万円程度の年金月額になるため、少しはゆとりのある生活ができるかもしれません。

とはいえ、それでも50代の平均支出38万円にくらべると、半分程度の収入にしかなりません。定年退職後は、家計の支出を半分程度に圧縮させる必要があるわけです。

「40万円の生活をどうすれば20万円の生活にダウンサイジングできるのか?定年退職まであと5年という段階で色々考えました。しかし、どう考えてもこれまでもぎりぎりの生活をしてきたのに、これではやっていけそうにない。たとえば、都心部にある自宅にかかる固定資産税やこれまでの生活で親しくしてきた人との交際費などを考えると現在の生活レベルを落とすわけにはいかないんです。そこで、50代半ばで思いきって自営業に転職しました。これならずっと働けますからね」(東京都Nさん翻訳家)

大企業の企業年金の中には65歳になるまで公的年金並みの企業年金を約束してくれるところも少なくありません。しかし、企業年金のない人やあっても支給額はごくわずか、という人は、やはりそれまでの生活費を半分以下にダウンサイジングしなければなりません。

どうすれば支出を半分にできるのか。いくつかのステップを踏んで50代の早いうちから準備をするしか方法はなさそうです。これまで紹介してきた方法をまとめる形で、いくつか簡単に説明しましょう。

1.年金生活はUターン、Iターンの可能性も含めてどんなライフスタイルにするのかを夫婦で話し合う
2.家計簿をきちんとつけて収支の実態をつかむ
3.支出を洗い出して最低限必要な支出と選択できる支出を分類する
4.交際費や教養娯楽費など選択できる支出からカットする
5.それでも不足するときは食費など基礎的支出を減らす
6.それでも足りないときは再雇用などで働く